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53.経理は融資の基本?

2019年8月31日

中小零細企業に多いのが、経理の不備で融資が受けられないと言う現象です。
業績的には、そんなに悪くなくても経理の不備で融資が受けられず、消費者ローンやノンバンクのビジネスローンを借りてしまい、ますます銀行から融資が受けられなくなると言う方からの相談が増えています。
税理士事務所と契約しているものの年一回決算時に纏めて領収書や通帳コピーを提出して決算だけをお願いしている方がいます。
このようなやり方では、融資が受ける事ができません。
何故ならば、期の途中で融資を受けるには、試算表が必要だからです。
急に融資の必要が出てから、慌てて領収書をかき集めて税理士事務所にお願いしても、必ずしも間に合うように作成してくれるとは限りません。
また、毎月の顧問契約を行わず決算だけの契約であれば、試算表には対応してもらえないでしょう。
中には、決算料だけ払えば安く済むのに、毎月の顧問料を払う必要があるのかと思っている経営者もいます。
勿論、どんな不況になろうと無借金経営で融資を受ける必要はないと言うことであれば、それでも構わないでしょう。
しかしながら、通常は何時でも必要な時に融資を受けるためには、最低でも2ヶ月遅れ以内で試算表を出せる準備をしておく事が必要です。
これが3ヶ月遅れの試算表しか提出出来ない場合には、金融機関はかなりいい加減な管理と見なし、審査に不利になるでしょう。
4ヶ月前の試算表しか出せなければ、2ヶ月前の物を要求されて、提出するまで審査に入らないでしょう。
これは、決算書だけでは1年単位の業績しか分からない訳ですから、せめて2ヶ月遅れで良いので途中経過が良いのか悪いのか解らないと審査が出来ないと言う事なのです。
その途中経過の数字が載っているのが試算表なのです。
この試算表を2ヶ月遅れ以内に出すためには、税理士事務所に月額の顧問料を払った上で、毎月月末で締めて領収書や通帳コピーを提出し、経理ソフトに入力した上で試算表を2ヶ月遅れ以内で毎月出してもらう事が重要です。
これが融資を受ける最低限必要な事です。
そのうえで、試算表の中身の数字をどうすれば、融資を受けられるようになるかと言う話ができるのです。
更に言いますと、決算書を申告書も含めて全て提出して下さいとお願いしても、何が決算書で何が申告書でどれを税務署に提出したのかも把握されていない方もいます。
私共がお願いしても結構何かが抜け落ちていたりすることが良くあります。
そのまま金融機関に提出してしまうと決算書すら管理されていない会社と思われ心証が悪くなると言えます。
そのような基礎がまず出来ていないと、融資へのハードルは益々高くなると言えます。
折角、業績は然程悪く無いにも係わらず、このような事で融資を受けられなくしているのは大変勿体ない事ですが、経理に関心のない経営者は何れ窮地に陥る可能性が高いと言えます。




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