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47.融資環境が悪化する今こそ財務強化が必要?

2019年7月13日

昨今、金融機関の収益が落ちており、金融庁からも収益の確保と安定を求められております。
特に地方銀行は、大変な時期であの犬猿の仲と言われた横浜銀行と千葉銀行の提携もそのような思惑の基に生まれたと言っても良いでしょう。
低金利と企業数の減少がこれだけ長く続けば、融資だけで収益を上げて行くのは難しい環境である事は事実だと思います。
新たな収益源として保険業務や証券販売業務などにも取り組んできましたが、所詮片手間で行っても保険会社や証券会社のような本業として取り組んでいる会社に勝てる訳がありません。
それで、事業承継やM&Aやビジネスマッチング等の分野にも進出して手数料ビジネスの強化のためにも犬猿の仲であっても提携しようと言う判断ではないでしょうか?
それぐらい収益確保に全力で向かわないと厳しいと言う事だと思います。
今までの金融機関の対応から収益が悪くなれば、必ず始まるのが貸し渋りです。
銀行は、預金を預かって融資をしている以上、大きなリスクは取れませんので、経費を節減して業績の悪い会社には融資をしないと言うことになってしまうのです。
恐らく、今まで何とかプロパーを出していた顧客にも信用保証協会や不動産担保等を求める可能性が高くなると思います。
このように融資環境が悪くなる事が予想される時こそ、財務強化が必要になります。
厳しくなると言っても、財務内容の良い順にプロパー融資は出る訳で、その基準が今までより少し上がると言うだけです。
それに向かって準備をしておくのが賢い経営者と言えると思います。
融資を受ける必要があるにも係わらず、節税に励む経営者がいますが、これからの環境に逆行していると言えるでしょう。
財務強化は、一言で言えばBS(貸借対照表)改善です。
中小企業の経営者は、売上を上げることだけに集中している方が多く、利益やキャッシュフローの余裕をどのようにして作るかと言う所まで考えていない方が多いと言えます。
そこまで考えている経営者でもBS(貸借対照表)の改善となると難しいと言えます。
何故ならば、顧問税理士の先生に聞いても正しい答えは中々出て来ないからです。
まず、BS(貸借対照表)の改善強化と言っても、融資の為なのか、上場の為なのか、社債の発行のためなのか、M&Aで高く売る為なのか等の目的で改善や強化ポイントが違うからです。
更に言えば融資の為にBSを改善しなければならない点が、債務超過の解消であったり、社長への貸付金の返済であったり、初歩的な診断ができる顧問税理士の先生であっても、それらをどのようにすれば融資が受けられるのかと言う具体策が無いと言うケースが殆どです。
これは、何も顧問税理士事務所に能力が無いと言う問題ではありません。
一言で言えば、専門とビジネススタイルが違うと言う事だと思います。
経営コンサルティング会社のコンサルタントは1人で10社前後を担当しますが、税理士事務所では1人で20社前後を担当している上に毎月経理と言う実務をこなし、年に1度は決算と言う大仕事があります。
それらの実務をこなしながら、金融機関の状況や融資制度の研究や財務改善の手法等を学ぶ時間はないのです。
つまり専門が違うのです。
上場企業が財務部と経理部を別に持っているのを見れば一目瞭然だと思います。
会社を成長させるには財務の力が必要であることは、上場会社や大会社を見れば解ると思います。
年商1億円を超えたら、何らかの形で財務と言う事を一度考えて見ては如何でしょうか?

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